ゴールデンウィークにも倦み始めた、5月4日。
近所にある、日曜日定休の肉屋さん。
さすがに休みかな、と思いながら通りかかるとなんと営業していた。
その店は焼豚とローストビーフが美味しいことで地元では有名だ。
夫と私は、プラモデルのランナーを回収ボックスに入れるためにショッピングモールに向かっていた。
その道すがらにその肉屋さんはあるので、
「帰りに焼豚買おう」
「そうだね」
としめしあわせててくてく歩いて、往路、復路。
肉屋さんまで戻ってくると、先客が買い物をしていた。
いつもこのお店は誰かしらが買い物をしていて、その人気がうかがえる。
順番が来て、夫が言った。
「焼豚400と、ローストビーフ300お願いします」
焼豚は金属のフックで吊り下げられている。
肉屋のおじさんは、焼豚400gをさくさくと切り終えて、包むと言った。
「ローストビーフは300?」
「はい」
答えるやいなや、冷蔵庫からローストビーフの塊を取り出すと、
ちゃくちゃくと薄く切っていった。
計量器に載せると、風袋含めてちょうど300gだった。
「おお」
思わず私は声を漏らした。
しかし、おじさんは再び包丁を動かし、薄く一枚切って載せた。
計量器の値が326gを指した。
1枚、26g分、おまけしてくれたようだ。
そういえばいつもは「(焼豚の)脂は多め?少なめ?」と聞いてくれるのだけれど、今日は聞かれなかったな。
脂が多めでおいしそうな焼豚と、ローストビーフを今宵夕餉にいただきます。

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